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2017年夏!愛知県もLGBT支援を宣言!

2017年夏!愛知県もLGBT支援を宣言!

中日新聞によれば、愛知県豊明市が多様な生き方を認めるための「LGBTともに生きる宣言」をした。これは愛知県内では初のことだ。

同市長は、人口の7~8%いると言われているLGBT当事者への支援を「やれることから取り組んでいきたい」と話している。具体的には相談窓口を紹介したり、市民向けの講演会の開催などを予定しているそうだ。

豊明市が声を挙げ、「LGBTを応援します」と宣言したことが、現地のLGBT当事者たちにどんな風に届いているのだろうか。市民権をようやく得たような晴れやかな気持ちになっているのだろうか。それとも、「どうせ上辺だけ」と半信半疑だったりするのだろうか。

筆者が気になったのは、立ち位置は表明したが、具体策が薄い点だ。そこに不安を感じる人もいるのではないかと思う。支援するというのなら、地元の企業と連携してよりよい環境を構築するといった、もう一歩踏み込んだ話が出て来てもいいはずだ。だが、記事にそんな記述はない。

地元の企業は、市に共鳴して「LGBT支援策」を打ち出すのだろうか。いや、それも含めて、すべてここからというのが現状だろう。つまり今回のニュースは、喜ばしいことではあるけれど、あくまで豊明市がスタートを切ったお知らせにしか過ぎない。

しかしいつか、名古屋駅の駅前でレインボープライドが開催され、大いに賑わった、そんなニュースが流れた際には、同じ愛知県の豊明市の功績は大きい。県内でどこよりも早く「LGBT支援」を宣言したわけだから、当然その輪の中心は豊明市であり、そこから広がったといえるからだ。

果たして今後、愛知県内の他の市町村は豊明市に追随していくのだろうか?

その鍵を握るのも、もちろん豊明市に他ならない。今後、豊明市の市民はどんな反応を見せ、どんな効果を生むのか。そのすべての動向を県内の他の市町村はチェックするはずだ。

北朝鮮のロケットが日本列島を横断しようとも、再び大地震が起きようとも、時間は前にしか進めない。ならば豊明市のように、他の市町村にも、小さくてもまずは一歩を踏み出してほしいと思う。

<参考>
中日新聞「豊明市が「LGBT支援」宣言」

2017.09.01

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広告、雑誌、ウェブを中心に記事や動画の構成台本を執筆。ジャンルを問わず幅広く活躍中。