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新たに始まるLGBT検定は、LGBTビジネス加速の予兆?

新たに始まるLGBT検定は、LGBTビジネス加速の予兆?

日本セクシャルマイノリティ協会が「LGBT検定」を開始することがいま、ネットで物議を醸している、らしい。

検定の目的は、LGBTへの理解促進とのことだから、一見健全そうだが、問題はその料金。39,800円(税抜き)という価格設定に、ネット民たちは「LGBTを食い物にしたビジネスだ」と騒いでいる、とのことだ。

実際に同協会のホームページをのぞいてみると、決して怪しい団体には見えない。代表者も顔を出して挨拶をしているし、信頼度は高そうに思える。ただ設立が昨年末ということで、その辺りに「ビジネス目的では?」という疑念を抱いているネット民も多いのかもしれない。

料金には3回分の講義も含まれているそうだから、企業研修の一環としての利用も視野に入れている可能性はある。そうなれば、たしかに営利目的と言えなくはないが、実際に検定を受ける受験者が増えれば、自然と料金も下がるのではないだろうか。

どんなビジネスも初動はどうしても費用がかさむ。もしこれが一度限りの検定詐欺だとしたら、ホームページのクオリティが高過ぎる。

参考にした記事も、同団体に問い合わせて確認した様子もなく、ただ批判に終始している。もちろん、本当のことはわからない。それでも筆者は「LGBT検定」を否定する気にはなれない。

需要があるから供給が生まれるのだ。LGBT検定が生まれたのも、「もっと知りたい」という声に応えるためだろう。だとしたら、大きな時代の流れとして、「LGBTをもっと理解しよう」という世の中になって来ている証明でもある。

啓蒙活動は、できるだけクリーンであることに問題はないが、真実を確かめず批判するのは抵抗感がある。筆者はいま、同協会が健全な魂のもと、検定を実施することを信じたい気持ちでいる(甘い、という人もいるかもしれないが)。

検定内容に興味のある人は、同協会に問い合わせてみてはどうだろう。そのあとの行動は、自己責任の範囲で決定すればいい。ブログで批判するもよし、検定を受検してみるのもよし。とにもかくにも、まずは自分の目で、感覚でたしかめてみること。それが真実へのいちばんの近道だ。

<参考>
BUZZAP!「43000円の検定料で「理解者」になれると触れ込む「LGBT検定」が当然ながら炎上」

日本セクシャルマイノリティ協会

LGBT検定

2017.07.25

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広告、雑誌、ウェブを中心に記事や動画の構成台本を執筆。ジャンルを問わず幅広く活躍中。