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武器を持って手を塞ぐから、その手で幸せが掴めない

武器を持って手を塞ぐから、その手で幸せが掴めない

アメリカのフロリダ、オーランドテロのニュースを見てやはり自分も思うところはあった。

犯人はゲイと言われているのだが、出会い系アプリへの参加時期、クラブに現れるようになった時期などが揃って3年前からという事から考えても犯行準備としか考えられないし、犯人の元恋人が登場するものもとても信用はできない。良い意味で誤解をされている人も多いが、アメリカやフランスやイタリアやスペインやイギリスなど同性婚パートナーシップ条例を持つこれらの国々も、実はまだまだLGBTに対する差別は、田舎を中心に多く残っている。

あの天下のフランスですら、つい最近まで街中を歩いていてレズビアンカップルが冷やかされるなんて話もあったし、アメリカではセクシャルマイノリティを宗教を理由に飲食店などが断る事ができる法律が29の州にある。顔をしかめる年寄りも実際まだまだ多い、しかし、多くの国での同性婚パートナーシップ条例など理解の広がりにより世の中が変わっているのもまた確かである。

私は差別の撤廃というよりも人権の行使の徹底化を世界に求めたい。レストランでキスをするカップルは罪なのか?子供を求める事は罪なのか?トイレに行きたいと願う事が罪なのか?愛する人と一緒に住み、添い遂げたいと願うのが罪なのか?

私が危惧する事は、LGBTパレードなどに武装して乗り込もうとしたアンチの人間に対して、LGBTが武力で反撃した時、世の中は大きく変わってしまう(後退してしまう)のが怖い。私は世界で初めてカミングアウトして政治家になったハーヴェイ・ミルクの当選日に時差なしで生まれている。これ以上の悲劇を生まないためにも、早急なLGBTの理解と人権保護を徹底していかなければならないと銃弾に倒れたハーヴェイ・ミルクや今回の被害者達の死を無駄にしない為にも、新たなアクションをし続けなければいけないと心に誓う。特別で無い当たり前を手に入れる為に、、、。

この記事を書き終えてすぐ、オバマ大統領が、全米の、そして世界のLGBT人権運動のきっかけとなった場所ニューヨークのゲイバー「STONEWALL INN(ストーンウォール・イン)」と、その周辺を国定史跡に指定すると宣言しました。

この場所は1969年6月28日に天下の悪法ソドミー法(同性愛性交渉を禁止する罰則付きの法案)のあった時代、定期的に警察に踏み込まれ、実名公表や女装を理由に拘束されたりと人権侵害と暴力の横暴がまかり通り、ついに、ゲイ達の怒りが爆発し世界で初めて反乱がおき立ち向かっていった歴史の舞台です。

オバマ大統領は、今回国定史跡決定にあたり、このような声明を発表しました。

「The riots became protests,The protests became a movement.The movement ultimately became an integral part of America.” ”「反乱」は「主張」へと進化し、そして「主張」は「運動」へと広がり、最後には、その「運動」はアメリカにおいて必要不可欠なものへと育っていきました。”」

私達はもう武器を持つ必要は無いと思います。でも、だから、私達のみんなと同じ幸せを手に入れたいと思う気持ちは、誰にも止める事は出来ないし、幸せになる為の人権をこれからも行使してゆく。

2016.06.26

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諏訪雄基

諏訪雄基

フランスで出版社、若手デザイナー発掘の仕事を経て、2001年より、国内でアパレル、インテリア、フードなどのトレンドデータを基にした商品企画コンサルタントとして活動。これまでに、ファッション/ANNA SUI、インテリア/ハーマンミラー、フード/ミスタードーナッツ、など数多くの企業プロジェクトに携わる。 2010年よりLGBTマーケット並びにLGBTから拡散させる市場の国内初の商品企画コンサルタントとして活動。 現在ではコンサルタントと並行して、ファッション、LGBTのジャーナリストとしても活動し現在に至る。